柳下毅一郎「興行師たちの映画史」(青土社 2003) ASIN:4791760972
リュミエールを元祖とし、奇術師オーソン・ウェルズまで、企画・撮影・出演・宣伝・上映を一手に握った興行師たちが、特定の観客にあてこんでつくったエクスプロイテーション(搾取)映画こそ、映画史の本流だった!(「MARC」データベースより)
トッド・ブラウニング、エド・ウッド、ラス・メイヤー、ウィリアム・キャッスル、ロジャー・コーマン、大蔵貢…。
町山智浩氏が企画・編集し、柳下氏自身もスーパーバイザー&執筆者として関わっていた「映画秘宝 エド・ウッドとサイテー映画の世界」(ASIN:4896911695)の淡々・一人まとめ版といった趣の本。面白いっす。
最後に「現代のエクスプロイテーション」として渡邊文樹がとりあげられている。昔、町中の電柱に貼られた「ザザンボ」上映会のポスターのおどろおどろしさ(殴り書き「みてはいけない!みたら必ず死ぬ」)に恐怖したことがあったけれど、そうかあれはエクスプロイテーション映画だったのか。
▼著者自身による「興行師たちの映画史」サポートページ
http://www.ltokyo.com/yanasita/works/exploitation.html
▼渡邊文樹「腹腹時計」を観た人のレビュー(SPOOKTALE)
http://plaza28.mbn.or.jp/~projectitoh/cinematrix/roadshow_ex.html
「地元の老人会をキャスティングしたという、老人だらけの福島県警」「対向車線を爆走するパトカー」あー観てみてえ。